ミクロンおよびナノサイズの微粒子は,固体原材料としてあらゆる産業で必要不可欠であり,微粉体の開発も日進月歩である。しかし,製品の機能を優先して特性評価を見誤ると,問題が生じる可能性が高くなる。電子写真で用いられる複合粒子(トナー)をはじめとして,粒子の流動性・付着性および帯電特性を粒子設計に直接盛り込んだ開発は,これらの特性を最重要課題として取り上げるのがよい。最先端の機能性微粒子を開発しても,粒子の流動性・付着性および帯電性の評価は,粒子を堆積させたときの傾斜角(安息角)や簡単な圧縮度を代用したり,あるいは経験や勘に頼っていたりというのが現状である。また,粉体の流動性・付着性は本来,異なる特性であるにもかかわらず,両者の区別が曖昧にされていることが多く,試験によって得られる本来の意味とは異なる解釈をしていることも少なくない。
粉体の操作性を評価する上で,流動性・付着性および帯電性は重要な特性であり,これらを十分に評価できる装置を開発して普及させることが,粉体関連製造業における技術革新および粉体関連全般の技術基盤の向上に必要不可欠である。